その2.めざせギター職人!(1)
オイラの持論のひとつに「ひとがつくったモノは必ず自分でもつくれる」があります。
(もちろん、まったく同じレベルに…と思うときと、思わないときがありますよ)
だからどうしてもバラしたくなる衝動に駆られるのですが。。
こどもの頃から、のこぎりや金づち持っては工作したり、
プラモデルやらラジコンやらに手を出していたから当然の流れでした。
そして決め手はエディ・ヴァン・ヘイレン!彼こそ自作ギターでステージに上がっていたのです。
とにかくユニークなギタリストで奏法もサウンドもカラフルな機材もヘンなひとに感じました。
当時の愛読書だったヤングギターに彼の特集記事で「僕のギターは自作でね…」と写真が載ってるのを見て、
『ギターって作れんのか!?』…まさに衝撃!ライトニングストライクな出来事!!
また彼は、「欲しいサウンドが出せるギターがなかったから自分で組み立てたんだよ。
パーツで買ってきたネックとボディにオールドギブソンのピックアップを取り付けてね…」
もうカッコよすぎなコメントに完全ノックアウトされました。
早速、自分のギターに黒のビニルテープでストライプを張り巡らせたり(すぐ止めました)、
見様見真似でピックアップ交換したら回路わからずに音出なくなったり、朝から晩までライトハンドを練習したり。
とにかくセンスがいい。リズム感からステッカーの張り方まで、彼のやってきた事はすべてスタンダードになってるしね。
そのうちギタークラフトが学べる専門学校の広告を見つけるのも自然の流れで…
そんなもの見た日にゃ、益々勉強なんかするわけありません(笑)
何とか高校を卒業して単身、東京に乗り込みました。
2年の在学中に5本のギターを作成する内容でした。
最初の1本は1枚のポプラ材からストラトのボディを切り出します。
アクリル板のテンプレートで輪郭を罫書き、バンドソーで外周をカット。
カンナで外周を仕上げ、ノミでザグリやコンター加工を手彫りします。
機械で加工すればあっという間に仕上がるのですが、
きちんと道具の刃を砥石で研ぎ、自分で管理しながらの作業は修行さながらでした。
ボディの木工加工が終われば吹き付け塗装です。下地塗装を手抜きせずにしっかり施し、
シースルーの2トーンサンバーストフィニッシュに挑戦しました。
ボディサイドを黒で潰し、トップとバックにシースルーイエローを吹いて
最後にエッジ部分を狙いながらブラウンの帯を外周ぐるりと描いて終了。
3トーンですね…
ラッカーのクリアコートを重ねて、研ぎ出しと艶出しでボディは完成!
ネックは工場上がりのメイプル/ローズ指板22F仕様をボルトオン。
ピックガードも白の塩ビ板を切り出して整形しました。
あとは支給されたパーツ達を組み込んで完成!3ヶ月半かかりましたね。
殺人マシーンみたいな巨大機械を使ったり、木は削りすぎるとアウトだし
プラモデルでは筆塗りオンリーだったのが(笑)、自分で塗料の硬さや配色を決めたりと
とにかく新鮮なことばかりで夢中でした。 はじめて、無事に音が出たときは感動しました!
ポプラボディ+ローズ指板+あまりピーキーでないピックアップのせいか、
とてもマイルドで扱いやすいストラトキャスターでした。
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